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南の缶詰

経営オタクの雑記

はてな怪談

それは私がはてなを始めてからひと月ほど経ったある日のことです。

何の変哲もない日常の出来事を書いた記事に、見たこともない人からブックマークを付けられました。
何かコメントがあるのかとはてブから見てみても何も書いてありません。アイコンも画像設定を特にしていなかったみたいで人型のシルエットがされていました。しかし気になる点が一つだけあったのです。

id:??_??

IDが文字化けしていました。はてなは多少ROMった程度の知識ですがこれまでこんな現象は見たことがありませんでした。少し不気味に思いながらも、その時は生まれて初めてブクマされた嬉しさからあまり気にも止めなかったのです。


翌日

また特に変わったことを書いたわけでもありませんが同じ人からブックマークをつけられました。次は星が一緒に投げられています。10個も…。
しかしIDは昨日から何も変わっていません。昨日と少しでも変化があったので、やはり誰かがお気に入りに登録してくれたのだと安心してしまいました。


翌日

少し疲れていたのでいつものような長さで更新できなかったのですが、またもやid:??_??さんからブックマークされていました。次は星が9個になっています。昨日より更に面白くなかったものなぁと少し反省しつつ、今日はいつもブックマークありがとうございますと書いて終わりました。


翌日

またブックマークされています。星は8個。
記事の内容は自分でも言うのは変ですが、昨日よりは良かったはずです。内容は関係ないのでしょうか。実際読者の人に聞いてみたいのですが、この人しかいないので聞きようもありません。昨日の返信(?)は結局スルーされてしまいました。
今日も何気ない記事を書いて終わりにします。風邪なのか少し身体が重いので早く寝ました。


翌日

無言ブクマ、今日は星7個。
記事を一覧した時に綺麗に星が減っていることが確認できます。私は何か恐ろしさを感じ、一旦ブログの更新をやめることにしました。

今日も普通に会社に行き、仕事をしたのですが、ブログのことが気になってなかなか集中できませんでした。
その晩、友達とご飯を食べている時にたまたまはてなの話題になったのです。


「それでね、最近ずっと私のブログにブックマーク付けてる人がいて……。」


「それ新手のストーカーかもよ?ちょっと気を付けたほうがいいんじゃない?」


「うん。そうかもしれないと思って今日からブログの更新一回止めようと思って。」


「私もはてなは結構見てるけどさ、そういう話は一回も聞いたことがないから、知り合いに聞いてみるよ。」


「ありがとう」


その日はそれで別れ、帰宅しました。話すことで楽になり、あまり気にせず寝ることができました。



3日ほど日にちを置き、久しぶりに更新した時です。

投稿するというボタンを押し、誤字がなかったかどうか確認するために記事を見た瞬間、寒気が走りました。

既にブックマークされていたのです。誰なのかは言うに及ばず。
星3個。

記事の更新の度に星が減っていってるんじゃない。日数と共に星が減っていたのか。
その事実に気付いた瞬間に私は退会処理をすることにしました。ブログだけじゃない。このアカウントを消さなければ何か大変なことが起こるかも知れない。
誰かのいたずらレベルじゃない。明らかに変だ。

しかし退会処理はできませんでした。
何度押しても、「このアカウントは既に停止しています」というメッセージが表示され、何も受け付けないのです。それでもはてブやブログ更新という作業は普通に行える。八方塞がりです。

とにかく何もかもが嫌になった私は、アカウントの削除は諦めて絶対に開かないことにし、パソコンを落としました。
このまま沈黙を守っていたら平穏に過ごせるかも知れない。ここはやり過ごして、この人が私に飽きるまでは絶対に開かないでいよう。


二日後


私のスマートホンが鳴り響きました。友達からです。

「ねえ、こないだ話してたブックマークの人いたじゃん?」


「やめてよ……。もう気持ち悪いから無視することに決めたの。」


「ごめんね、ちょっと確認だけさせて。その人ってIDが??アンダーバー??じゃなかった?」


「どうして分かったの……?」


「やっぱり……。その人ね、どうやって取得したのか分からないIDとオカルト系列で有名な人でね、呪いだか呪術チックなブログ記事ばっかり更新してたの。」


「うん」


「それで一部の人には受けてたんだけど、記事以外のところでちょっと困った癖があって」


「うん」


「適当に見つけた人に星をつけては毎日徐々に減らしていくって遊びをしてたのね。カウントダウンみたいに」


「ちょうど今私が受けてるような?」


「そうそう。遊びだってみんな認識してたんだけど、ある時から星を付けられた人が星1個になった後消えちゃったの。」


「嘘……?」


「それも一人や二人じゃない。付けられた人はみんな。その辺りからこの人はヤバいって認識になって色んなところから叩かれたり敵に回されたりしていつの間にか消えちゃって。最近あの人元気にしてる?っていうような声も上がってたんだけど」


「うん……」


「どうやら亡くなったって噂が出てるの。」


「そんな……。この人が今復活してるとかじゃないの?」


「それがね、昨日ブログに更新があって。それがご家族のものだったのよ……。ご迷惑をおかけしました。生前良くしてくださってありがとうございましたって…。」


「……。」


言葉が出ません。


「やり方があの人っぽいなーって思ったのとさっきそのブログ更新を見つけたからそのこと伝えとかなくっちゃって思って。きっとその人の前と同じ通りのいたずらだっただろうから、気にしないで。」


「ありがとう…。」


「そ…じゃ…で………気…」


「ん?」


急に電波が悪くなったと思ったら、電話が切れてしまいました。

まあ話は終わった。もうかけ直さなくてもいいか。

少し気が抜けました。犯人と言っては失礼だけど、これでもう被害は出ないはずです。それにしてもオカルト系って……。
ちょっと面白いネタになりそうだな。もうきっと大丈夫だ。更新しよう。


そう思って、またパソコンを立ち上げ、ここ10日程の出来事を全部書き綴りました。少しは当てつけのつもりもあったけど、それ以上に詳しい人から事の深層を聞けるかもしれないと思ったからです。


「よし」


書けました。あと数行書いたら完成です。

キーボードを打とうとした瞬間、また私のところに電話がかかってきました。

「……?」

疑問に思いながらも出てみると、何も言われません。

「……」


「あの、もしもし。」


「……」


「間違いですか?切りますよ?」


「…デシタ」


「……?」

声が遠い。申し訳ないんですけど切りました。

ちょっと気味悪いな…。


記事の更新はもうちょっと先にして、気分転換でもしに行こう。帰ってきたら少し文章推敲しなきゃ。まだ上手く書けないしね…。
ちょっとだけその辺散歩に出掛けよう。



―――――


ニュース記事より一部抜粋

歩行中の女性はねられ死亡
9日22時40分頃、神戸市西区の市街を歩いていた会社員東宮満智果さん(25)が軽乗用車にはねられ、全身を強く打ち死亡した。


ーーーーー

ブログ 「東の缶詰」ここ最近に起こった面白いこと ブックマークコメントより一部抜粋

id:*****
この人なんで書きかけで出掛けたんだろう?

id:*****
みんな早く続きを考える作業に戻るんだ!

id:*****
これあのニュースの人?投稿時間と事故の時間一緒なんだけどw

id:??_??
ご馳走さまでした。

id:*****
オカルトの人キターーー(°∀°)ーーー!!

id:*****
は?id:??_??生きてたのかよお前

id:*****
偶然の一致なのかid:??_??の悪行なのか
はてなって恐ろしいところですわ


ーーーーー


皆さんのブログには、無言ブックマーカーはいますか?

その人達、みんな生きてる保証はありますか?



~あとがき~

くぅ~疲れましたwこれにて完結です!実はバイトまでの暇潰しを考えていました本当はホラー苦手なのですが←
せっかくの夏を無駄にするわけにはいかないのでありがちなホラー話で挑んでみた所存です!

イマイチパンチが弱いのですがパンチが強い話になると俺が夜眠れなくなっちゃうのでこのくらいの"絶対ないけどあるかもしれない"恐怖をお届けしたかったのです。もう少し文章力が欲しい。その礎となれ


当然ながら全てフィクションです。
最初は名前すら考えるつもりもなかったのですがいざ書き始めたら名前が必要な描写になっちゃいました。
万が一の失礼もないよう先に断っておきます。id:??_??さんは架空の存在です。はてなで検索かけたのでたぶん大丈夫だとは思いますがこの記事が誰かの不都合に当たるようでしたら直ぐ様ご連絡ください。然るべき対処をとらせていただきます。


はい、あとがきまで長くなりそうなのでこの辺で終わります。無言ブックマーカーとか楽しいのwwwとかいう大変挑発的な発想から書きましたが書いてて楽しかったです。昼間なので怖くもなかったです。

これを読んだ人は怖いから絶対無言ブクマなんかしないでねとか書いてこないだの星ねだりのような姑息な真似をしようと思ったけど二回目だし誰かに怒られそうだからそんなことを書くのはやめます。それではまたどこかでこんな感じのお話を書きますね。

??_??でした