南の缶詰

経営オタクの雑記

首都高バトルXTREMEをやって分かった首都高バトルの魅力

公式はこちら。
http://www.sb-x.jp/sp/index.html

首都高バトルというのはその名の通り首都高でバトルするものである。レースゲーの括りに入る物であることは間違いないが、一般的なサーキットコースを走るタイプのゲームや某峠を攻めるゲームとは明らかに一線を画すゲームであることはこの私が保証しよう。


まず、首都高速環状線が第一ステージである首都高バトルでは当然ながら実在している高速道路である為、自分と敵以外にも一般車が走っている。これがカーブや凹凸以外の障害として魅力を引き立てている一端となる。

次に、SP消耗戦というゲームシステムが挙げられる。サーキットコースのゲームでは純粋にタイムを競うのが一般的であるのに対し、このゲームではSP(SpiritPoint)というゲージを削り合い、先に完全にゲージを0にした方が勝ち、というものになっている。車間距離が開けば開くほどSPの削り度合いは上がるが、その他にも一般車への追突や側壁に当たったりしてもこのゲージが減る為に、1回の試合で距離やコースが定まっていないのが特徴である。つまり、直線野朗相手にはくねくね曲がるコースに誘導してやれば勝てるのである。

そして最後に挙げる特徴は、フリーラン走行である。首都高速を走る中で突発的にバトルが発生する世界観なので、ゲーム開始時はどこかのICから入り、暫く走った先に同じくフリーラン走行中のライバルにバッシングすることでレースが始まるのだ。誰も統治していない、珍走団の集まりの様と言われればそれまでだが…


さてそんな形態の首都高バトルは生憎PS2首都高バトル01を以て終了となった。今はどうなっているかというと、冒頭に貼った通りである。


先程まで上げた特徴はほぼ一新され、走るコースも距離も定められており、SPゲージはほぼ無意味で先にゴールした方が勝ちとなっている。一般車が残っているのが首都高バトルの面影を残しているようで逆に哀愁すら漂う。ボスに勝っても大金を得ることはなくライバル車の中でも条件を満たしていなければバトルに応じてくれないワンダラーというくせ者の条件を探す楽しみもない。車はゲーム内マネーではなくリアルの方のマネーを投じなければならない。あ、でも走る美しさを追求するスタイルは良いと思う。

私が望んだゲームであるかどうかは極めて微妙なところではあるが、とりあえずGenkiが元気な姿を見られただけでも幸いといったところだろうか。



しかし逆に改めて首都高バトルというゲームの魅力に気付くきっかけとはなった。

先程まで述べたあらゆる特徴は中二的アングラ世界観を構築する上では無くてはならないものだ。このアングラ感こそが首都高バトルの真髄と言えよう。ステージが変わりライバルが一新される毎に更新されていく中二文章やライバル車が実名ではなく通り名で表示される点、紳士的なレースゲーでは信じられないようなゲスい追突やブロック。これらの情け無用のバトルは各々が持つプライドと走る哲学の体現のぶつかりあいだ。


我が家のPS2は息を引き取って数年。PS3か4を買った暁には首都高バトルアーカイブを探してみようと思う。
私が今日とんとんと書いたことは体験しなければ決して味わえない世界の話だ。軽くこき下ろしてしまったがまずはこの首都高バトルXTREMEで世界の一端を知っていただければと思う。


minami5741でした。