南の缶詰

経営オタクの雑記

仕事を始めてから75日経過した

どうもご無沙汰しております。

時が経つのは早いもので私が仕事を始めてから75日過ぎました。75日って日数にするとなかなかのもんです。
人の噂が無くなる程度ですからね


ヤバい。今日言いたい事をほとんど言ってしまった感があるぞ。。。

75日働いた感想

私が働いてる職場は良くも悪くも昭和チックです。最近流行りなシャレオツデザインオフィスで一人一人のブースがあったり自由な場所で仕事したりできませんし持ち出しもできないのでノマドワーキングスタイルもできません。書類も多量にあるのでミニマリズムからも縁遠い状態。平成生まれゆとり世代の私にはあまり合わな………




と思うやんか?

どうやら私は"適合者"のようで今のところ不満はありません。金曜日の飲みの誘いも大歓迎ですし新人ならではのありとあらゆる雑用も苦もなくさせていただいております。

思うに恐らく個人レベルでの向き不向きはあれど世代的な傾向というものは当てにならんということです。色んな企業がありますが実際働いてみないと分からないものです。働いてからじゃないと企業の中身が分からない。なので就活は色んな意味で運ゲーということかもしれません。

↑と他人事のように言っているが

今のところ不満はないと申し上げましたが人事異動というものが付いて回るのがこの社会人生活の辛いところ兼救済の場が私にもある。これが前者の意味で訪れることが決定づけられている時点で
私も今その運ゲーをやっているんですw

まぁせっかく今良い環境で働けているので今のうちに仕事の知識やら根回しのやり方や上手い立ち位置に立つ方法やらを学びたいと思います(薄汚い笑顔)
何分75日という期間が自分の中で大きいと感じていたものの実際はまだ試用期間が終わってすらいません

社会人生活は始まったばかり。これからです

minami5741でした

東芝の不祥事とガバナンスコードについて私見を

今日は元経営学徒っぽい記事にしようと思います。というのも私の卒論のテーマであるコーポレートガバナンスをテーマとした大きな事件が起きたからです。

www.bloomberg.co.jp


ご存知の通り東芝の不適切会計問題
不正会計の方がニュアンスは近いような気がしますが言葉の問題は私にとっては些細なことなので専門の方にお任せしたいと思います。

ガバナンスなんぞ形骸化するもんだよ

さていきなりですが私は卒論やそれに類する発表を行う際ガバナンスの必要性とその有効性を説いてきました。が、当然そんなもんは完全に理想論であり現実にはそんな綺麗事がまかり通るわけはないんです残念ながら

此処辺が社会科学の論文を執筆する上で難しいところです。健全なる競争市場の実現というものを正しさと定義した時にその厳密さは現実的であるかどうかの検証ができないところがです。私の主張は正論としては恐らく正しいでしょう。ガバナンスを徹底すること、そしてその為にシステムを構築することが重要であるという単純な主張ですがそれを実際に運用するのは話が違うというだけのことです。

実際ガバナンスを徹底することは理論上は可能でも非常に困難なことです。
当然トップ自身を生業するためのシステムも作るわけですがそのシステム自体を構築しなおかつ運用するのも同じくトップなのです。
ということで大元のトップが今回みたいに暴走した場合は前提すら覆すことになり、結果としてガバナンスは意味を為さなくなります。

また、ガバナンスの徹底の一環で社外取締役を任命することが推奨されており、現在では上場企業に対し二名以上の独立社外取締役の選任が求められているようです。
が、これも専任するのはほかならぬトップマネジメントであること、社外取締役が活躍できるのは取締役会のみであること(社外取締役ももちろん本職を持っている為選任されたからといって選任した企業に常に携わるわけではない)、そして社外取締役個人のモチベーションによってパフォーマンスに差異が出ることなどを考慮すると社外取締役にガバナンスの徹底を過剰に期待することもできなのではないかと思います。


そんでもって最後にアレなことを言いますが所詮運営しているのは人間なので絶対放置してるとやらかします。性善説はビジネス、ひいては金に関係無いところでは遺憾無く発揮されるでしょうがこういう事件が起こる以上何の問題もなしに性善説を信じることはできないでしょう。


不祥事も起こすよ
人間だもの

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↑んで大体の場合こいつが諸悪の根源である

がバンスコードに意味はあるのか

それから金融庁東証が推進したらしい新たなるガバナンスコード自体は果たして意味を有しているのかという問題があります。
法的措置ではなく各企業に推進を促す程度に落ち着いているので、今回の東芝のように形だけ整えて実際は形骸化するという例は今後も充分起こり得ることだと思います。
それならば多少会社法を改正するくらいの勢いでガバナンスの徹底に手を出しても良かったのではないでしょうか。
どうにも海外の機関投資家を安心させたいようなそんな思惑が見えるのは私だけでしょうか。
形だけのことや目先のお金に目を奪われずにもっと根本的に生産性を確保するように企業を導いていく方針こそが真のガバナンスコードだとは思うんですがねぇ…。

コードで頼ることが出来ないのなら結局これまで通り「モラル頼り」ですからね。もちろん基本的には信じなければならないんでしょうが先程も申し上げたとおりビジネスの世界においては必ずしも信じ抜くことが正しいとは私は思えません。

せいぜい今日も無事に不祥事を企む輩が発生しないことを祈るばかりです。

minami5741でした

オタクってこんな感じだったっけ?(ラブライバーを見ながら)

どうもです。
先週ラブライブの映画見てきたので感想をツイッターに書こうとしてネタバレ炎上民に目をつけられそうだからやっぱり諦めてツイキャスで独り言のように感想を言おうと思っていたらキャス開いたものの本当に誰も来なくて文字通り独り言になったりしたのでこれはどこにも書けんと思った私ですが


今日は感想ではなくラブライブが生み出した副産物について書こうと思います。

私が愛していたオタクは死んだ。何故だ!

いきなりですが言います。
ツイッターとラブライバーと呼ばれる集団との相性が良すぎるのか知りませんけど一部のファンもどきが暴動に近い騒動を起こしたり武装集団のごとくグッズを身につけていかにも誇らしげにポーズを取っている写真が出回っておりますがそれを見て思うのは
もはやこれはオタクでも何でもない。別の存在だ。
ってことくらいです。


作品への愛が暴走しているのかもしくはこのような行為をしている自分に酔っているのかは分かりませんし分かったところで彼らを止めることはできないでしょう。

しかし所謂身内の世界でやっておれば良いものを自分たちの存在を認知して欲しいが故に様々なところに晒し出すに留まらず酷ければ迷惑をかけているような存在はファンではなくDQNです。

そうです君たちがかつて嫌っていた存在と同じDQNです。


恐らく原因としてはツイッターやラインといったミクロとマクロとを繋ぐ為のハードとプラットフォームが整っていることとか
アニメというコンテンツが低年齢層に深く食い込んでいることとか
思春期特有のアイデンティティ探しがこうさせているんだろうなとか思うのですけど

色んな意味でここまで大きなコンテンツとなったラブライブに何故このような存在が湧いてくるのかあまり理解できませんね…。

というかこれまでマナーや社会との付き合いというものに関わってこなかったのか?と本気で思わせるような事象ばかりではないですか。もちろんこれだけ数が集まっているのでその分こういった人々が目立つのは分かりますが

これまでここまでマナーの悪い人たちを他のアニメコンテンツに関するイベントで見たことが無いので
オタクの層自体に変化が起きているのかなと思った次第です。というか

私がかつて愛したオタクが死んだだけなのかもしれないのですけど。

作品に自分を込める人とアニメの話ができない


上記のタイプの人ももちろん含められるんですが作品そのものに物凄く自分を込める人とは安易にアニメの話ができませんね。自分を込めるというのはアイデンティティをそこに込める。つまりアニメへの批判が自分の存在への批判につながると短絡的この上ない思考をしている人のことです。

アニメ鑑賞というのは趣味でやるもんだと思っています。これを否定されたら最初から話もできないんだけどもこの前提が最近覆されていないかと感じるのですよ荒れたTLを見たり暴れている人間の写真を見たりすると。

自分が好きなものなので批判されたらそりゃ悲しくはなりますけどそれに対して本気で怒る必要とかも無ければ炎上させる必要とかももちろん無いんです。もっと自然にコンテンツを愛でることが出来ないものなんでしょうかね…。


散々愚痴っていますけど私の視野が狭くなっただけという可能性ももちろん捨てられませんからね。良いオタクというか自分が好むタイプの人を探し出して好きな作品について語り合えたらいいですね。
というわけで最後に好きなタイプのオタクの人を紹介しますので我こそはという方は是非ツイッターで絡んできてくださいw

かつてのギークタイプが好き

まさにテンプレート通りのオタク。かつ超王道が大好きです。
自分が好きだと判断したものにはリソースを全振り、かつ作品の幅を広げるような考察やまとめを記事にしたりするタイプです。彼らは面白い。見ていて楽しい話して楽しい素晴らしい人間だと思っていますし自分がそういうタイプになれたらなぁと知識の浅さに泣きそうになるのです。
そんな師匠っぽい人がいたらなぁ…。


というわけで愚痴なのか好きな人紹介なのかよく分からん記事でしたー。

みんなマナーは守ろうな
minami5741でした

自分にとって気楽な人生はどうすれば実現出来るのか

昨今から定期的に流行っている引き寄せの法則とか嫌われる勇気とか半沢直樹とかSNSでの突発的紛争とかを見ていると簡単に気楽な人生を得るのは難しいんだなぁと痛感することがある。今日はそんな愛蔵溢れる世の中からどうすれば気楽な人生を実現すればいいのかを考えたい。色んな意見があって良いと思います。

ぼっちマスター編

 まずは人間関係の一切を絶ち自分一人の世界を作り出すこと。これで人生の中で最も大きなウェイトを占める悩みは抜本的解決を見ることができます。実践している人を見ると悟りを開くまでがかなり大変そうでマスターするまでに多大な犠牲とコストを払う必要があるので"そんな努力はしたくないけどなるべく楽に生きていきたいなぁ"とか常日頃考えている凡人たる我々には到底到達できない領域なので安易に勧めることはできません。

完全自己中編

 一つ目と同じかもしれませんがこの場合自分を最上位に見立てその他全てを下に見ているという点で人間関係の断絶はありません。この立ち位置に立つためにありとあらゆる努力を惜しまないのであればこれも一つの正解です。なぜならもはや気を遣う相手が存在しなくなるからです。もちろんそれには努力の他にも天性的に自分の能力を見出した上で盛る技術を備えていることも大事です。一度なれたら後は全て自分の思い通りにすることが叶うかも。まぁ私はやりませんが

真人間編

 ある意味これが唯一解です。自分の生き方信念哲学その他諸々の思想全てを捻じ曲げて人間社会に迎合し一見誰かの奴隷のように見られるような存在になることです。ここで言う真人間とは世間一般から見た評価ですので自己評価ではなく、当然のことながらこれを続けていればフラストレーションは溜まる一方かもしれません。しかしこれも一つ目と同じく、継続によって悟りを開く道が用意されていますので突き詰めると出来るという凡人向けライフハックかもしれません。

悪く書きましたが社会人として生き抜くためにはここらが落としどころなんですかね。精神バランスを崩さない程度に趣味と両立することが出来れば最も気楽な人生が待っているのかも。相対的な話にはなりますが。

教祖編

 ここまで来たら人生成功者ですよ!自分の世界観を人に染み込ませることに成功したらそれは文字通り世界を創ることになりますからね。しょうもない肩書きのクリエイターの何倍も威力の大きいワールドクリエイターを名乗ってもいいかもしれませんね。人間関係どころかルールさえも自分の思い通りになる教祖は出来るのならばおすすめの道です。私は入りませんけどね




ここまで書いてきて何ふざけてんだこいつはと思われたなら申し訳ないですが、

本人は割と真面目に書いています。
気楽な人生って人間関係を維持(若しくは社会を捨てず)して尚且つ自分の欲求を叶えることですものね。世間の見方というか生き方のようなものを変えずしてこの世界は優しく微笑んではくれないというのが、
この20数年生きてきて分かったことなのでそこら辺をどうにか取り繕っていけたらなぁと思う次第であります。

だからこそはてなライフハック系の記事が伸びたり生き方指南のようなビジネス書が蔓延したりするんでしょうね。自分で考えるのはかなり骨が折れますから。


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そうしてたどり着く今現在の心境としては、↑のようにひとまず一日何とか生き抜く。一日頑張ることによって明日に何かを見つけ出すことが重要じゃないかなと考えています。

誰か優しいセカイのつくりかたを教えてください!!



これ、面白かったです。

minami5741でした

【祝】SCP財団職員に就任しました

やりました!
この度私はSCP財団の職員として任命される運びとなりました。いやあ職員申請を出してから早一日
私もとうとうSCP記事の執筆係になれるわけです


SCPって何だって?まさかそんな事はお聞きにならないでしょうね!?あの天下のSCP財団を知らないなんてそんな事ありませんよね!?
ここですここ!
SCP財団

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次元を越えた男

俺は今日で入社一ヶ月目を迎えた新入社員だ。名前は南という。
生来の飽き性と五月病に完全に頭をやられた挙句、オタク気質なのも手伝って毎日アニメばかり見て過ごしていた。たった一か月であるというのにも関わらずもう仕事に飽き始めているのだ。我ながらどうかと思うが、学生時代には割と一生懸命に覗いていたライフハッカーの記事も見ることなく、非生産的な日常を送っていた。そんな俺が望んだことが、以下の一言である。

『二次元に行きたい……。』

そう、俺は高校時代にアニメにハマってからというもの、多くのオタクが憧れるように二次元の世界を夢見ながら過ごしていた。二次元にさえ行くことができればこっちのもんだ。何をしようが制限もされないし好きな女の子たちと戯れることもできる。セカイ系ならば俺がヒーローだ。

「起きたら二次元の世界に行けてないかなぁ」

寝床で今日も呟いたそんな俺の妄言を、
日本におわします八百万の神々の中の最もお暇だったのであろうひと柱様が聞きつけたのか、突如布団の周りが神々しく輝きーーー

「お主、違う世界に行きたいのか。」

「えっ」

気が付くと目の前にいかにも神様らしい老人がいた。俺は思わず布団から這い出て正座をする。

「さっき言うておったぞ。なんちゃら元の世界に行きたいと」

「あ、はい言いました。二次元の世界に行きたいって言いました。」

「わしゃソウゾウを司る神なんじゃが、ちょうど今暇での。少しばかり人間と遊びたくなったもんだから協力してやっても良いぞい。」

「ホンマでっか!?」

僥倖だ。特に徳も積んでこなかった俺がこんなところで二次元行きの切符を手に入れることができるとは。先日会社へ行く途中に同い年くらいの女性とぶつかるというラッキーに恵まれたが今回はそれ以上だ。ちなみにその女性とフラグが立つことは無かった。ぶつかって来ておいて睨みつけた上に「最悪っ」とかいうツンデレは三次元では通用しないのだ。

「まぁ話半分に聞いておき。明日の朝を楽しみにな。」

少しずつ薄れゆく意識の中でそんな声と先日のツンデレ女が頭の中でぐるぐると回転していた。



ーーーーーーーーーー

ーーーーー

ーー


朝だ。目覚めが悪い。いつものことだ。
俺は6時に起床し、洗顔と朝食を済ませながら新聞を読む習慣がある。これもかれこれ一か月になるがもう板についたものだろう。たぶん。
しかしその日は少しばかり様子が違った。何というか、目に映る世界はいつも通りなのだが、どこかこう『薄っぺらい』。
パンを食べてもいつもの味。新聞もいつも通り…と思いきや新聞社が変わっていた。

○×新聞だと……?今日はエイプリルフールだったか?いや、記事の内容は普通だ。

どうにもよく分からないが、大体ここら辺で昨日見た神様とやらの話を思い出した。まさか……


俺はさっさとスーツ姿に着替えるといきなり外に出た。そこは、見渡す限りの



いつもの景色だった。
だが、どこかがおかしい。

「どういうことだこれ……?」

まただ。景色が『薄っぺらい』。奥行は確かにある。だが遠くから見るとまるで一枚の紙のようにぺらぺらなのだ。背景のように。

どこかまだ信じられないまま職場に向かうために駅へと急いだ。駅に近づくと同時に人が増えていく。しかし彼らは…

「ふぉっ!?」

俺は他人を見るたびに変な声を上げてしまった。皆が皆、髪色が黒じゃない。いや、黒もいるが基本茶髪、赤髪や青髪、中には緑やピンクといった髪色の男女がスーツを着て歩いているのだ。俺と同じようにカバンを持っている奴もいればこれから何かを倒すために用意したような剣やどう見ても救済のために現れたとしか思えないピンク髪の少女がにっこり笑いながら弓を持って歩いているのも見かけた。顔を一人ずつよくは見ていないが俺が昨日までいた世界とは微妙に異なっているようだ。
空でものすごい音がすると思って見上げると、箒にまたがった少女が滑空していた。あれが噂の魔法少女か。
恐ろしい。本当に二次元の世界に来てしまったと、ここでようやく俺は理解したのだ。
だがどこかしっくりこない。この不思議な感覚を無理やり言葉にするとこうなる。

「でも何かがおかしい……。二次元に来たのに二次元に来た気がしない……。」

これだった。何がおかしいのか。今のところ人の見た目や持ち物だけが変わっているということだけだろうか。いや違う。ここは自分に関する話だ。これも実はもう少しよく見れば分かる話だったのだ。

「みんな、男女で組になって歩いていやがる…。」

そうだった。どいつを見ても、学生も社会人も、はたまた小学生も皆が皆、男女で組になっていかにも楽しげに歩いている。
これは衝撃的な映像だった。俺は一人だけ歩いている。これだけで浮いているはずなのにも関わらず、誰も俺が一人でいるということにも気をかけない。ここまで圧倒的に状況が違えば誰かしら気が付くだろうに。……クソ!!

大量の人(男女カップルリア充)から逃れるようにして職場へ向かい、その間できるだけ目は閉じていた。ここまで我慢すれば…!!普段我慢しかしていない仕事も、もしかしたらいきなりフラグが立つのかもしれない。


「どぅおわっ!!」

「キャッ」

そんな妄想をしながら歩いていたら、女性とぶつかってしまったようだ。俺も向こうも尻餅をついてしまっている。情けない。先日と状況が似通っているではないか。

「す、すみません……。」

俺は謝りつつ手を差し伸べたが、女性は心底最悪といった表情を浮かべ、顔をしかめた。

「最悪っ…!」

そう言い捨てるとさっさとこの場を去ってしまった。行き場を失った手で頭を掻く。

「二次元……だよな……ここ……?」

先ほどの台詞は俺の想像する二次元の内容とは圧倒的に異なっていた。あれをツンデレなどと形容するバカがいればそいつにはオタクの素質が無いと断言できよう。二次元の存在があんなことを言うわけがないのだ。

ーーーーーーーーーー

ーーーーー

ーー


「おはようございます。」

「おはよう南くん。それじゃ今日も掃除からお願いね。」

会社に着くと先輩からいきなり掃除を願われる。その先輩は普段から綺麗なのだが今日はいつもより少しばかり…可愛さが増していた。これも二次元効果だというのか。

「はい。頑張ります。」

「ん?髪の毛にゴミ付いてるよ」

接近してきて、頭をまさぐられ、ゴミらしきものを取ってくれた。

「あ、ああああざまぁ…」

嬉しすぎて礼すらまともに言えなかった。入社以来こんなことは初めてだ。先輩は少し微笑むと自分のデスクへと帰っていった。

これだ!これなんだよ!二次元最高!!



しかし、本日起こった二次元らしいイベントはこれっきりだった。

ーーーーーーーーーー

ーーーーー

ーー

帰宅後、俺はこの身に起きたことを整理してみたが、どうにもしっくりと来ない。アニメを見ていてもこのような状況は起こっていない。俺は出てくる可能性に賭けて昨日と同じ神様を呼び出してみることにした。

「神様よ、ちょいと来てくれ。聞きたいことがある。」

「なんじゃらほい。」

意外にもすんなりと一瞬で出てきてくださった。ありがたい。そこで俺は今日一日のことを話した後で、自分が今思っていることを聞いてみたのである。

「いや、何というか夢を叶えてくれたのはありがてぇことこの上ない話なんですけど、なんで俺このままなんですか?」

「は?」

「いやそのほら、二次元に来たからにはいきなり美少女とフラグが立つ~とか、世界の危機を救うチャンスに恵まれる~だとか……。てかなんで俺二次元に来てまで会社の掃除とコピー取りとお茶くばっかりやってんすか!」

「お主よ、テレビドラマもしくはドキュメンタリーというものは嗜んでおるかね?」

「は?ま、まぁ……。ありますけど。」

もちろん三次元のことであろう。

「あれあれ。お前がよう見とるアニメとかいうものもあれとおんなじ。構造というかシステムが」

「は?」

二人称がお主からお前に変わったことにすら気付かなかった。

「いや、じゃからな…。要はこの世界の多くのイベント、誕生から入学、恋愛や就職、結婚や失恋、病気やら死というものがクローズアップされて取り上げられる、もしくは演技の集大成がお前が見てるテレビや円盤に姿を変える。」

「え、え、え、ちょっと待ってじゃああれ全部ニセモンなの?」

「いやいやもちろん全部が全部ニセモンというわけじゃないぞ。お前が昨日いた世界でも同じじゃろ?」

「まぁ物とかは。」

「それと同じ同じ。お前が想像した世界をわしは創造しただけじゃ。お前が想像したとおり」

神様は二回言った。俺が想像した世界……。てことは当然駅で見かけたような人間や魔法少女やドラゴンもいるはずであり、いるのだろう。

「じ、じゃあなんで俺は、その……」

「ん?」

リア充じゃ、無いんでしょうか…?」

「お前はそらそうでしょ。」

「いやでもほら!想像くらいなら出来るし!!」


そうだ。俺は何百本とアニメを見てきたしギャルゲーだってかなりの数をこなしてきた。女の子がどんな風にアプローチをかけてくるか、どんなシチュエーションがあるかなんか知り尽くしている。俺自身にいつ起こるかと何度妄想したことか。

「それお前、自分が受け手に回ることばかりではなかったか?」

「お、おう。」

「それじゃ創れるわけなかろうて!自由意思を持つ人間ばかり存在する世界でお前だけがハーレムを形成する世界なんぞ!」

「……。」

考えてみればそうだ。二次元の住人には二次元の住人としての生活がある。ぽっと出の男に構っている余裕なんて何処にもないのだ。華麗な女性は一人のイケメンを捕まえるために日々戦い続け、戦士やハンターもまた、別の形で戦い続ける。学園ものの主人公やヒロインとなればもはや生きている世界が違うし、魔法少女や獣人と俺のようなクソ雑魚社会人がお友達になれるはずもなかった。

「俺は創る世界を間違えた…ってことか?神様よ」

「違う。現実を加味してなかったっていうところ。創る世界自体は別に間違っとらん。直接的にはわしが創ったんやぞ。」

なるほど。

「つまり二次元に夢も糞もねえじゃねええかよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」


俺は叫んだ。悲痛な叫びだった。でも考えてみれば当たり前の話だったのかもしれない。俺は幼少期、いつからかヒーロー戦隊やアニメから遠ざかっていた。それは自覚があろうとなかろうと、世界にはそんなもの存在しないのだということを何となく感じていたからではなかっただろうか。ドラマも同じだ。その感覚を何故忘れていたのか。もちろんドキュメンタリーは嘘ではないけども同じようなことが俺にも確実に起こり得るのかというとそういうわけでもない。俺はそのことを忘れ、自分にとって完全に都合の良い世界を妄想した。それは結局、俺が元いた世界、三次元でも全く同じことが言える。どこにでも出会いやフラグはあるがそれを自分から動いて掴まなければ報われないのだ。二次元の世界に来たからこそ余計にそれを痛感することとなった。


「神様よ。」

俺は泣きながら言った。

「三次元に戻してくれ。明日の朝一番で。」

ーーーーーーーーーー

ーーーーー

ーー

朝だ。目覚めが悪い。いつものことだ。
俺は6時に起床し、洗顔と朝食を済ませながら新聞を読む習慣がある。これもかれこれ一か月になるがもう板についたものだろう。たぶん。
しかし昨日とは少しばかり様子が違った。何というか、目に映る世界は昨日通りなのだが、『立体感がある』。
パンは同じくいつもの味。新聞もいつも通り…見慣れた新聞社だった。

昨日と同じように、会社へ行く。髪色も持ち物も、みんな元通りになっていた。ただ昨日ほど賑やかではない。みんな一人ずつ歩いてるし上空もやけに静かだった。

ぼんやりしながら歩いていると三度目の衝撃が走った。
再度転ぶ。また尻餅をついてしまっているが、こちらから手を差し延べる余裕もない。そんな俺の前に手が差し出された。

「ほら、大丈夫?」

見上げると二次元と三次元とで両方見たツンデレ女だった。最悪じゃないのか…?少し顔が赤いが大丈夫か?

「す、すみません。大丈夫です。」

「ったく、気をつけなさいよね。二回目でしょ!」

そう言って少し睨みつけてきてから…ふっと笑顔になり

「それじゃ」

そこを去っていってしまった。

なんだ。悪くないじゃないか。三次元。次見かけたらちゃんと謝ろう。

ーーーーーーーーーー

ーーーーー

ーー

「おはよう南くん。それじゃ早速だけど掃除お願いね。」

またもや出社早々掃除をお願いされてしまった。今日も綺麗だなぁ…と見ていると先輩の髪の毛にゴミがついているのを見つけた。が、流石に昨日の先輩と同じようなことはできず

「先輩、髪にゴミ、付いてますよ」

と声をかけるだけに留まってしまった。これですら以前の俺なら言えてないだろうことは間違いない。

恥ずかしかったのか(当たり前だ)、少し俯いてゴミを取る先輩。

その後自分のデスクへと戻る時に俺に近寄り、耳元で

「ありがと。」

と呟いていった。

なんだ、悪くないじゃないか。三次元。というか変わりなさすぎじゃないか?二次元……?



結局、二次元へ行ったところでやらなきゃいけないことは三次元と何ら変わりはないのだ。俺は会社で掃除とコピー取りとお茶くみをして過ごして帰宅してそう思った。ハーレムを作ることも世界を救うことも今の俺にはまだ荷が重すぎる。まずはこの会社でしっかりと仕事を覚えて、それからもっと人と関わりを持とう。自分が動くことが全てだ。
俺は再びゴールデンタイムのアニメを付けながら呟く。

「次はもう少し上手く創るからよろしくな。」

と、そこにまた現れた神様。

「まぁ、またお前と遊ぶ気になったらな。その時を楽しみにしとるぞ。」

「いやしばらくはいいけどな!」

思いっきり拒絶し、ゴールデンタイムのアニメを楽しんだ。あくまでも作り物としての二次元をな。







↑っていう体験をしてきたminami5741でした。


終わり


~あとがき~

久しぶりに書きたかったブログ小説シリーズをようやく書けました。といってもしっかり構造とか考えずに大まかな流れだけ考えて細かい描写とかは書きながら考えてるので毎度毎度どこか変かもしれませんが見逃してくれるかこっそりと教えてくださると嬉しいです!

今回は自分の夢と実際はこうだろって思う妄想で書いていきました。二次元でだってきっとストレス社会や地球温暖化とか少子化とかで色々大変なのに違いない。あ、でもみなみけには行きたい…。

そんな私なんと4時間くらいかけて(無駄に)完成させました。こういう謎のエネルギーはどこから湧いてくるんですかね。来週も仕事頑張ります。

minami5741でした

気がついたら働いてもう2週間くらい経ってたという話

お久しぶりですでお馴染みの私です南です生きています何とか

3月末から始まった研修合宿を終えて4月に入りあれよあれよと入社式まで終わって無事配属
そのままあまり自覚することもなく男は一人社会の荒波に放り込まれることになったのでありましたとさ

今日はそういう話です。

生活習慣が社会人っぽくなってしまった


働き始めて2週間だけでも大きく変わったのがやはり生活習慣です。昼夜逆転を地でいく生活だった僕はきっとまともな時間に起きることが難しいのではないかと思っていましたが始まってみると案外これが簡単
きっと寝坊したら終わりという無意識に刷り込まれた日常に非常にマッチするプレッシャーがそうさせているのでしょうね。悲しきかな元大学生。。。

しかしまだ新入り役立たずの僕は帰る時間だけは早いです。ありがたい。

ただ気疲れで即寝落ちしてまた朝がやってくるというループを平日5日間過ごしているという感じです。

まだ何をやりたいかとかも無いし今はただ仕事の内容を覚えなければならないので何かを考える余裕もなく必死に食らいついていくしかないのでまさしく今を生きている感じです。

ある意味大学生時代よりも生き生きとしているかもしれません。


帰ったらプロ野球を見てそのまましばらくテレビを見て風呂に入ってご飯食べてそこからはだらだらとネットして一日が終わっているので、一日の時間がすごく短く感じているのが働き出してからの衝撃でした。ぶっちゃけ最初は長く感じるものとばかり思っていたのでこの感覚は新鮮でした。疲れるけど

初任給の使い途に悩む男

毎日食らいついていたら気付くと給料が振り込まれていました。その日はとりあえずこれまで投資してくれた両親にビールとケーキと花というナンセンスチョイスギフトをプレゼントし
週末はご飯に行きましたが

それ以外の資金使徒が全く思いつかない

もしかしたらこれが夢もユーモアも無いただ金ばかり溜め込む大人になる第一歩となるのかもしれない…

でも貯金も大事ですよね?ちゃいますか?この世は銭でんがな
銭持ってる人間が勝つ世界やがな!金は命より重いってこないだどっかで見かけたんやで!!

カイジ「命より重い! 」お金の話

カイジ「命より重い! 」お金の話



というわけでお金の上手い使い方を誰か教えてください
それまで今まで通りコーヒーと本に分配しようと思います。


あーあと歓迎会のこととか職場での人間関係のこととか書きたかったけど眠たいので寝ることといたします。

明日も一日頑張るぞい(これが言いたかった)

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それではまたどこかの時代でお会いしましょう
minami5741でした